第23章 さあ!海へ!!
翠「美紀っ、貴女に託すわ…っ
アタシの命はもう…っぐはっ」
何処かの台詞のような言葉を並べ、
翠は美紀と入れ替わりになるように
ソファーへとなだれ込んだ。
立ち上がった美紀は、
翠の体にそっと手を添え、
「翠のこと…、忘れないわっ」
とノリの良い言葉を言う。
翠はそれにグッドサインを出した。
連「なんかドラマみたいだね!」
栞「僕こんなドラマじゃ
全く泣けなーい」
琴「同じく…」
少しの間静寂が訪れた後には、
全員が大笑いをしていた。
美「お祭りが1番だったかしら」
翠「いーねぇー!」
琴「少し羨ましいかも」
沙「私も夏祭りが1番です!」
あっという間に時間は過ぎ、
もう夕方頃。
私たち女子組は、一旦
2階の部屋へと戻り、
俗に言う『ガールズトーク』タイムに入った。
今話題になっているのは、
最近の恋模様。
彼氏とのデートで、
1番楽しかったのはいつだったか。
私は夏祭りのことが
1番記憶にのこっている。
…だって、はじめて…。
きっ、キス…したのだから…。
思い出すと、みるみると顔が真っ赤になる。
そんな私の様子を見て、
翠は「どうしたの!?」
と心配してくれた。
まあ、「なんでもない」のだけれど…。