第22章 ✝バイト戦記✝Ⅲ
―――――翌日 AM 10:05,
栞「おっそいなぁ~」
緊張気味の私の隣で
私服姿の栞鳳が溜息をついた。
今日は休日であり、
私達バイト仲間も 教師に
会ったらマズイということで
この日は皆お休みにしてもらっている。
昨日
突然現れた栞鳳から
″作戦″について
よく聞かされた訳だが…
正直うまくできるのか不安だ。
先程の栞鳳よりも
私は深々と溜息をついた。
栞「お、沙織ちゃんも溜息かっ♪」
沙「き、緊張して…っ」
刈「大丈夫だよ。気を強く持って。」
そっと優しい声で
刈真は励ましてくれた。
私は安堵の表情を浮かべ 頷く。
その時、
栞鳳が大きく手を振った。
栞「遅いよぉ~~!!」
私は栞鳳の見ている方を確認。
すると、
翠と優一が走ってきていた。
翠「おっお待たせぇ~~っ」
随分走ったのか
翠は息が続いていない。
一方隣の優一は
普段のように何気ない態度だった。
流石は運動系男子。
きっと 肺活量も違うのだろう…
勝手な妄想を抱き
私はひとりでうんうんと頷いた。