第4章 転校生 と いじめられっ子
時間が刻一刻と過ぎていく。
一時限目の社会では、
前の席の女子が、私と刈真を
交互に見合って、とても集中できなかった。
二時限目の国語では、刈真が質問され
皆が彼に集中する。
案の定予想していた通り、彼はスラスラと
答え、どうしてそうなったかも
わかりやすく話してくれた。
四時限目は、バスケをやったのだが、
これまた彼は運動能力に優れていて、
あっという間に相手のゴールに何点も
入れてしまった。
一気に刈真は人気者となった。
男女問わず、何人もの生徒が彼を
とりかこんでワイワイ話していた。
私はそれを1人、ポツンと眺めていた。