第17章 信じてるから笑うんだ
「ん?なんだその目。
もしかして 殴って欲しいの?」
沙「っ…よくも…翠さんにっ…」
男は、相変わらず
猫のような狡猾の薄笑いをする。
その態度に 腹が立った。
だけど 私はどうすればいいの…?
どうすれば…
「 殴れ 」
「っ!!?」
突然 私の声が聞こえてきた。
「 殴れ 」
「やだっ…」
「 私の過去を引きずり出すような奴は
殴ればいい 」
「…そんなことしなくてもっ…」
「 殴れ 」
「嫌だっ…」
「 殴れ 」
「嫌だ嫌だ嫌だっっ!!!!!」
「 消えてよ。 」
「っ!!」