第12章 孤独は無限
沙「確かに。」
私の言葉に琴音は顔をあげる。
その表情は不快そうだった。
沙「生きていても、苦しむだけかもしれない。」
琴音は目を開く。
そしてすぐに厳しい顔つきに変わっていった。
あの時と同じだ。
琴「なんです?また同情してるんですか…?」
その声は後の方から荒れていった。
相当苛立っているようだ。
沙「うん。 私も悲しいもの。」
琴「やめてっっ!!!!!!!!!!!!」
私が言った瞬間、琴音は大声をあげる。
その時、驚いて少し後退りしてしまった。
(ねぇ、琴音さん。)
彼女は手で耳を塞いでいる。
とても苦しそうに、辛そうに。
(どうして、その道を選ぼうとしたの…?)
沙「そんなの…ダメじゃない。たとえ
どんな理由があっても―――――――
琴「お前に分かってたまるかよっっ!!!!!!」
琴音は私に叫んだ。
その瞳は、狂ったように冷たい目だった。
その目をみて、私は確信した。
琴「お前に何がわかるんだよっ!!!!!?」
琴「そうやって可哀想可哀想っていいながら
私のことを見下してんだろうがっ!!!!!?」
ああ…。
琴「誰も助けてくれないっ!!
誰も声をかけてくれないっ!!
誰もっ 誰もっっ!!!!!!!!」
彼女は頭を抱え、左右に荒々しく振り出す。