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「 水色の革命 」

第11章 初めてのお出かけ




「あらあら…なんだかすごい楽しそうじゃん!!」


お昼を一緒に食べている彼女らをみながら
一言、影でそう呟く人物がいた。


翠「これでデートも大成功ね!!!」


そう。その人物は朝倉 翠。
沙織のことが気になってついてきていたのだ。
翠は沙織達から離れた席で紅茶を飲んでいる。

?「なぁ、もうやめとけば…?(呆)」

そんなストーカー状態の翠を見ながら
呆れ気味に話す彼の名は

如月 優一(きさらぎ ゆういち)

お気づきであろう人もいるだろう。
そう。文化祭のときに翠とペアコスになっていた
あのきだるそうな男子だ。

彼は大人しく、
凄くめんどくさがりやでクール。

クラスの中で三番目ぐらいに人気が高い。
実は土曜日、突然翠からメールが送られていて、
その内容は

「明日 色々何処か行くから付き合って!!」

とのこと。

最初はめんどくさかったのだが、
ちょうど翠に借りていたCDを返せるチャンスだと
思い、わざわざ午前中から彼女に付き合っていたのだ。

まさかこんなストーカーのような
ことをするなんて考えもしなかっただろう。

頼んでいたストロー付きのコーラを飲みながら
目の前の翠を見ていた。

優「翠もめんどくさいことすんだな…
  あの二人は見張ってなくてもうまくやるって。」


少し挑発的に翠に話しかける。
すると翠はばっとこちらに顔をむけて言った。


翠「あのね!!そういう問題じゃないの!!」


優一はビクッと肩を揺らした。

翠「沙織にはね。どうしても刈真君が必要なの。」

優一「どうして?…嶋瀬に振られても
   あいつ結構モテてるから他にも相手できんぞ…?」

翠「沙織は刈真君が来る前、どうだった。」


翠はいきなり真剣な表情になった。




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