第9章 文化祭
「 ごめん 」
その言葉を聞き、私は
ああ、やっぱり
と、肩を落とした。
その瞬間。
刈「嬉しすぎるよ。」
沙「え…?―――――
!!!」
私は彼にギュッと抱きしめられる。
沙「なっ…なん…で…っ!」
刈「ごめん。嬉しすぎて、僕泣いちゃいそうだよ。」
彼はそう言うと、私の前に顔をみせ、
今までにない1番優しい笑顔を見せてくれた。
私は不安と安心のまざった涙を溢れさせる。
沙「…っフラれちゃったかとっ…思ったよぉっ」
刈「大丈夫。大丈夫。」
彼は私の頭を優しくなでる。
私は彼の肩に顔を埋め、
沙「うっ…うああぁぁあぁあっ」
泣いた。
刈「…返事。しないとね。」
沙「っ…うんっ…。」
私達は、スっと肩をはなし、
手を繋いで見つめ合った。
刈「僕も、沙織のことが好きです。」
沙「ふふっ…知ってるよっ!…」
私達は笑いあった。