第9章 文化祭
翠は衣装班と一緒に、
最終チェックへと姿を消していった。
沙「私、とても幸せだ。」
刈「もう、ひとりで泣かない?」
沙「うん…絶対、絶対泣かないっ」
刈「そうか。僕も今、幸せだよ。」
私達は、五十嵐から奢ってもらった
缶ジュースを飲みながら、顔を見合わせて
一緒に笑い合っていた。
沙「じゃあ、どこからまわろうかね!」
刈「屋台ってとこに行ってみたいな。」
楽しい休憩時間は過ぎて行き、
いよいよリハーサルの時間になった。
皆、さっきと違い、緊張していて、
少しこの場がピリピリとしている。
練習がはじまった。
喫茶店にはいってから少し時間が経つと、
教室が一気に真っ暗になり、
大道具で作った町壁に夕日が現れ、
ゆっくりと沈んでいく。そして月が現れる。
ここまではとても順調だ。音楽の選曲もいい。
星も少しずつ光らせていく。
星の説明とギリシャ神話。
圧倒する音楽がきこえ、私たちまで
わあ!っと声にだしてしまった。
練習は大成功!!!!!!!