第8章 一致団結
良かった…また会えた。
「僕はいつも側にいるから
大丈夫って言ったじゃないか」
でも、姿が見えないのは寂しいものなんだ。
「相談したいことがあるの。」
「なに?」
「足りないものを補いたいんだけど
全く思いつけないの。どうすればいい…?」
「自分の記憶を辿ってみて」
「え?」
「記憶のなかで君がわぁと思ったことがあった筈。
それが補うものになれるんじゃないかな」
「私の記憶でいいの?」
「君は誰よりも心を閉じていた。
だから、誰よりも感動したことがあった筈だよ」
「…わかった。ありがとう。」
「…明るくなったね 君の世界は」
「じゃぁまたね」
そう言うと、彼はまた
ゆっくりと消えてしまった。
「記憶…」