第8章 一致団結
「でもさぁ、喫茶だけじゃなんか
定番って感じがして斬新じゃないよねぇ」
「でもその足りない部分が思いつかないんだなぁ」
「う~~ん…」
喫茶に決まったものの、刈真が言っていたように
何か足りないと感じる生徒が何人かいた。
翠「足りないもの…ねえ…」
足りないものを補う。だがその補うものが
思いつかない。メニューとかだろうか。
ちがう。そんな細かいことじゃない。
もっと斬新で、新しくて、皆がわぁと思うような…
私は目を閉じる。
いつも、目を閉じると夢の中の彼が現れる。
だが、あの日からは一度も現れてくれない。
私が強く会いたいと思わなきゃダメなのだろうか。
最近は寂しいなんて思うことすら
少なくなった。でも、
夢の中の彼に会えないとなると
それはそれでとても悲しい。
(お願い。でてきて…相談したいの…)
「呼んだ?」
(!!!)