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【ハイキュー】エンノシタイモウト第二部

第9章 【音駒と邂逅 第二幕】


「えとあのありがとうございました。」

美沙も言い、夜久はいやいや、と呟いた。

「あんたこそ大丈夫か。この馬鹿のせいでどっか折れてないか。」
「大丈夫です、でもあの、何で私よくそんなこと言われるのかと小一時間。」

毎度美沙は思う。細いのは友人である谷地も一緒なのに自分が話題になる事が多いのは何故なのか。

「失礼承知だけど同じくらいの体格の子に比べると、な。兄貴も心配なんじゃないか。」
「ハハハ、おっしゃるとおりで。」
「ちょ、兄さん。」
「で、美沙、本当に大丈夫か。変な我慢してないか。」
「してへんって。」

妙に心配する力に顔を真っ赤にしていう美沙、それを見た夜久は灰羽の首根っこを掴んだまま苦笑していた。

さて、ここまでのやり取りを見聞きしていた黒尾の方は苦笑どころかブーッと吹いていた。

「澤村、何だあの兄妹、どっかおかしいのか。」
「ははは、ボケ突っ込みはいつもだよ。」
「お前こそわざとボケんな、とんでもな事情抱えてるじゃねーか。しかも妹の方は堂々と自分から喋ってるぞ。」
「このところは隠しても仕方ないってスタンスみたいでな、縁下も了承済だ。」
「その兄貴の6番だけどよ、」

ここで黒尾がコソコソと言った。

「大丈夫なのか、ひでえシス」
「言うな、言わないでくれ。他はまともなんだ。」

澤村はため息をついた。

「美沙さんの事だけはどうにもなぁ。」

黒尾はニヤリとしてそりゃ随分大変なこってと呟いた。

次章に続く
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