第44章 【妹貸し出し 後日】
「やっと指輪まで行ったと思ってホッとした。でもプロポーズはまだなのか。」
「成田は何言ってんだっ。」
「成田ー、あれじゃね、高校卒業してから。」
「ああ、そうだな。」
「んで仮に美沙さんを嫁に出来るとしてよ、2人共進学クラスな訳だし学生結婚って奴か。」
「いや縁下だからそこは慎重だろ、お互い様子見てさ。」
「おお、だよなっ。そんで子供はどーなんだろ。」
「んー、1人じゃないか。美沙さんが大人になってもあの細っこさなら2人以上はしんどいだろ。」
「そんでやっぱ関西弁か。」
「縁下そっくりで言葉は美沙さんに似てたら俺ら的には面白いよな。」
成田と木下はすっかり夢中である、力はたまったものではない。
「お前ら勝手に人の人生設計組むなっ。」
「いーじゃねーかよ、どうせおおかたは実現するって。」
「やめろ木下っ、俺を危ない奴にするつもりかっ。」
「お前美沙さん絡んだ時はそーとーあぶねーぞ。」
「ああ忘れてた、縁下、プロポーズする時はちゃんとした指輪買えよ。」
「言われなくてもそうするよ、ってそーじゃなくてっ。」
成田にも突っ込んでいるうちに力はしまったと思ったが時既に遅しである。
「とーとー認めたな、縁下ー。」
菅原がニヤニヤしながら言う。
「式にはよんでくれよー。」
「俺心臓もつかな。」
「お前はこの話になるとすぐその心配か、このヘナチョコ。ああ縁下、プロポーズ拒否られたらどうしようとか考えるんじゃないぞ、そこは自信持ってだな」
「まんま話すすめないでください、大地さんっ。」
「おお、縁下が大地さんに突っ込んでおる。」
「それよりよ龍っ、結婚祝い何にするよっ。」
「そいつぁなかなか難題だぜノヤっさん。相手が縁下とあの妹だろ。」
「田中も西谷も乗るなっ。」
「はいはい縁下さんっ、俺バレーボール贈りますねっ。」
「いやあのね、日向。」
「その、縁下さん、ままコは縁下さんの事大好きだと思うんで、その、ふられたりしないと、思います。」
「影山にまで言われるとか何なんだ。」
「あ、もし他の人がどうこう言っても俺らは2人の仲応援しますからっ。」
「善意は受け取っとくけど山口までやめてくれ。」