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【ハイキュー】エンノシタイモウト第二部

第43章 【妹貸し出し当日 その4】


美沙のリクエストに応えた及川はパソコンショップに付き合わされることになった訳だがいくら縁下美沙でもやはり考えた。

「ホンマによろしいん。」
「美沙ちゃんが行きたいんでしょ、だったらいいよ。」
「せやけど、その」

美沙はためらう。もともと及川は癒しが欲しいとかなんとか言っていなかったか。完全に自分に付き合わせてしまっていいのか。

「はーい、余計な事は考えなーい。」
「ふぎゃあああっ。」
「バレバレだよ。」

美沙はううう、と唸った。何だか義兄の力の時と似た流れになっている気がする。気がつけばアニメグッズの専門店に行った時と同じノリで手を引かれていた。

店に入った美沙はすぐ何かのスイッチが入った。

「え すごい、これ確かめっちゃごっついゲームやん、せやのに映像ヌルヌル動いとう。何、16コア、そんなに積んでも普通使い切れへんやろ、ちゅうかソフトウェア側が対応しきれるんやろか。」
「美沙ちゃん、何の話。」
「んーと、パソコンの頭に当たるCPUって奴の更に中心部分の数が凄くて性能が高くてごっつい映像も綺麗に流れるって話です。でも普通の人はそないごっついのいらんかもって話です。」
「ごっついってさー、美沙ちゃん持ってるのもそれなりにいいパソコンってきーたけど。」
「確かにクアッドコア、中心部分が4つのノートパソコンなんでたいがいなんですけど、この展示されてる奴は単純な数ではその4倍って事に。」
「何語喋ってるのかわかんないけど俺が想像出来ないレベルだってことだけはわかった。」
「ちなみに及川さんとこは。」
「俺のはアイコンとかがこんなんじゃないんだよね、もっとこう、さ。」
「あ、ほな林檎印やきっと。ええな、かっこいい。」
「てか俺女の子に持ってるコンピューターの種類聞かれたのも初めてかも。」

確かに普通は聞かないしまず話題にもならないだろう。

「普通やないんで。」

多少自覚して開き直り出した美沙はボソッと呟くが及川はそれも個性だよねと呑気に言う。
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