第38章 【重要なギ題とその効果】
「あ、月島、山口、おはよー。」
「おはよー、美沙さん。」
朝寝ぼけながらも挨拶する美沙、はっきり返す山口、おはよと聞こえるか聞こえないかの声で返す月島、いつも通りなので美沙は特に気にせず1-5の教室に入ろうとした、が、
「そうそう、ままコさん、」
「何。」
呼ばれて美沙は足を止める。
「前から思ってたけどさ、あんたスマホケースにつけてるそのストラップやばいんじゃない。そのうちひっかけて落とすよ。」
「え、ああ、それもそうやな、ありがと。ってちょお待ってっ。」
「何。」
「月島、今何て呼んだ。」
「うるさいなぁ、何でもいいじゃん。」
「せやかて。」
「しつこいよ、ま ま コ さ ん。」
美沙はまさかの事態に一瞬固まった。
「山口、つまりこれは。」
「俺もよくわかんないけど影山と同じ方向で収まったの、かな。」
「王様と一緒なんてぞっとしないけどね、他に呼びやすそうなのが思いつかなかったから。」
「いやまぁ私は別にええけど。」
「じゃあそれで。」
話は終わり、後には困惑した縁下美沙が残された。