第24章 【合宿 終幕】

木葉まで混じり、呆れて声を上げる。そこへ菅原に指示された木下と東峰がやってきた。

「どわっ木下っ、何だ何だっ。」
「山本君は音駒の人に任せとけって、菅原さんが。」
「わかったけど引きずるんじゃねーっ。」
「わり、つい。」
「ついって何だ木下ゴルァっ。」
「ほら西谷もこっちー。」
「何でっスか、旭さんっ。離してくださいっ。」
「お前いると事が悪化するからってさ。早く行かないと俺が怒られる、うう。」
「何でそんな事でビビるんすかっ。」
「ほっといてくれよっ。」

とりあえずこれで烏野のやかましい奴らは取り除かれた、しかし縁下力の受難が終わるまではあともう少しだ。

「なーなー、この子お前と全然顔似てないけど何でだ。」

余計な事に気付いた木兎がグイグイ聞いてくる。

「いやちょい事情が。」
「ぎり」
「リエーフっ、お前喋んなっ。」
「夜久さんっ、痛えっすっ。」
「え、え、何なのよっ。」
「どうぞお気になさらず。」
「何で隠すんだよー。」
「木兎お前いー加減にしろっ、嫌がってんだろーがっ。」
「だって黒尾も気にするとか相当じゃん。」

木葉が怒鳴るが木兎は聞かない。面倒臭いことこの上なしだ。力が流石に参ったなぁと困っているとやっと赤葦が出動した。

「人様の事情にそれ以上首突っ込むもんじゃありませんよ、いい加減にしてください。」
「あかーし、やめて耳引っ張らないでっ。」
「そうでもしなきゃ貴方は止まらないでしょうが。ほらさっさと来る。」
「いーたーいー。」
「遅いよ。」

力は思わず呟いた。

「逃げられたのにちょっと動揺した、ごめん。」

こそっと言う赤葦、しかし力はその顔が微かに笑っている事に気づく。

「ついでにちょい面白がってただろ。」
「さぁ。」

赤葦はしれっと流し、力はもう、と苦笑した。

「清水先輩、男子の皆さんが何か大変な事に。」
「縁下、また美沙ちゃんの事で弄られてるのかな。」
「いなくてあれなのにもし美沙さんここにいたらどーなってたんでしょう。」
「きっとモテモテね。」
「えええええええっ。」