第3章 【唐突な発案】
とかなんとかやっていて結局西谷の唐突な発案はそのまま日程まで決まって具体的な形になった。そうして練習は再開される。
「月島。」
二度目の休憩の時、力は月島に話しかけた。
「手間かけたな。」
月島は照れたようにフンと力から目を背けてドリンクを一口飲む。
「次からはご自身で連れてきていいか聞いてくださいよ。」
「ああ、そうだな。」
「というかどんだけ入れ込んでるんです。」
力は虚ろな笑みを浮かべた。
「少なくとも大人の事情であいつを持ってかれたら死ねるって思う程度には。」
「ホント病気ですね。」
月島に言われ、力は違いないと苦笑した。
次章に続く