第12章 ★邪魔者はどっち?★
なんだかんだあって昼休みになると、零蘭は愛坂に絡まれないように警戒しながら、赤司と緑間と共に屋上へ向かった
『は~、疲れた』
青峰『んだよお前ら、なんかあったのか?』
緑間『今日、俺達のクラスに転校生が来たのだよ』
黄瀬『そういやそんな話、女子達がしてたような』
黒子『それで、どんな人だったんですか?』
赤司『それが...』
青峰『なんだよそれ!?完璧赤司狙いじゃねえか!』
『いいえ、あの目は征十郎だけに向けられてないわ。きっと、貴方達全員よ。バスケ部マネやってたのは嘘じゃないと思うから、大方選手が貴方達の事話してたのを聞いたんでしょうね』
紫原『うっわ最悪なんだけど。てか白ちん大丈夫?』
『女の子達の前では強がっちゃったけど、はっきり言って気分最悪ね。思いっきり邪魔者扱いされちゃったし』
ハァ、とため息をつく零蘭を赤司達は心配そうな目で見つめる。
赤司『奴はバスケ部に干渉しようとしてくるだろう』
青峰『帰っていいか?』
『ダメよ』
緑間『マネージャーはもう足りてると言えばいいだけなのだよ』
黒子『いえ、その人はきっとそれだけでは退かないでしょうね』
『私はまだ良いとして、問題はさつきよ』
青峰『一番狙われやすいってか?』
『ええ。とにかく、問題を起こさなければそのままで良いけど、何か少しでもあったら』
紫原『安心してよ白ちん』
殺気を滲ませる零蘭を紫原が長い腕で抱き締め、そっと囁く
紫原『白ちん達にほんの少しでも悪いことしたら、俺が捻り潰してあげるから』
『うん、ありがと敦』
黄瀬『大丈夫っすよ、もうあの時のようにはさせないっすから』
黒子『僕も出来ることはしますから』
緑間『くだらん心配をするな、俺達が守ってみせる』
青峰『まっ、ぶっちゃけ無視すりゃいいんだろ?』
赤司『だそうだ、安心しろ零蘭』
その時零蘭の目には彼等が救世主のように見え、心からの安堵の笑みを浮かべた。