第9章 ★弱々しい君★【赤司征十郎】
目の前にある美しい深紅の髪と瞳
その瞳に見つめられるだけで私の心は揺さぶられる
喋ろうとすると顔が近づいてキスされる
ゆっくり唇を食まれ変な気分になる
『んっ///ふっ///』
チュ、とリップ音をたてて唇が離れる
赤司『零蘭、何故そんなに綺麗なんだ?』
何故って言われても
『征、十郎、の方が、綺麗よ?』
そっと手を伸ばして頬に添えればその上に手を重ねてくる
赤司『零蘭..愛してるんだ』
『どうしたの?何かあった?』
彼は今日少しスキンシップが激しい
でもこういうときはたまにある
そういう時は大体、甘えたいか嫉妬か辛いことがあったときだ
赤司『いや、ただ君が他の生徒や部員達と話しているのをみると心が、凄く辛いんだ』
今回は、嫉妬かな
赤司『すまない..君を困らせるようなことはしたくないのに、今の俺は』
『大丈夫よ。征十郎はいつも私の力になってくれて...私、大好き。そんな征十郎のことで困ったことなんて今までないわ』
いつも人より頭ひとつ優れていて今はバスケ部副部長
彼の家のことも知ってるから、きっといつも凄いプレッシャーと戦っているはず
そんな彼を私は少しでも助けてあげたい
どんなときでも冷静に、紳士に対応してくれて..守ってくれる愛しい人
『ってことがあってさ』
紫原『ふぅ~ん、赤ちんもたまには弱気になることあるんだね~』
黄瀬『珍しいっスね、いつものあの鬼のような性格から想像できないっス』
『涼太、征十郎が居ないからって(汗)』
桃井『でもでも、そんな性格だから逆に、ってこともあるんじゃない?』
緑間『奴も奴なりに苦労しているわけだな』
青峰『おっ、その肉寄越せ!!』
黄瀬『あぁぁぁ!!!青峰っち、横取りしないでほしいっス!!(`□´)』
青峰『るせーよ黄瀬』
黄瀬『ひどいっスよ!!』
只今昼御飯の時間
私達は屋上に集まって円を描くように座っている
話に出された征十郎は生徒会の仕事があるから遅くなる、と今は不在
緑間『五月蝿いのだよ、お前ら』