第13章 ★狂い出す歯車★
大会終了後、私は皆がいる控え室へと急ぎ足で向かっていた
バンッ!!!
『『『『!!?』』』』
『ねぇ、さっきの試合、全部1に揃えるってやつ、誰が考えたの?』
黄瀬『ビックリした~、零蘭っちいきなり入ってくるんだもん。ああ、それは俺っすよ♪中々いいアイディアじゃなかったっすか?』
無邪気に笑う涼太に私はもう怒りが抑えきれなかった
パァンっ!!!
黄瀬『え?零蘭、っち?』
目を開いて唖然とする涼太
でしょうね、何故なら私が彼の胸ぐらを掴んでそのまま頬を叩いたんだから
『誰が、誰があんなふざけた試合をしろと言った...そんなやり方で掴んだ勝利に意味があると思ったのか...』
静かに叫ばず...それでも怒りの言葉は彼らに大きく響いた
黄瀬『零蘭っち、ちょっと落ち着いて!』
落ち着く?
ごめんね、涼太
もう無理だ
『揃いも揃って全員参加して...』
青峰『んなもん、今までの点の取り合いだって今日のと変わんねえと思うけどな、なんだよ今更んなこと言ってんのか?』
『っ.....!!』
そうだ、私は何もしなかった
ただただ彼等を野放しにしていただけだ
なにもしていない私には
彼等を否定することは、出来ない
もう、分からない
涼太の胸ぐらを離し皆に向き直る
『全員...学校に戻ったら、私と勝負しろ...異論は認めない...』
返事も聞かずに控え室を出ていく
荷物をまとめて一足先に帰ってアップをしなくてはいけない
歩く廊下の先でさつきに合った
桃井『零蘭ちゃん!?どうしたの?今から皆で帰って学校でミーティングが、』
『さつき、ミーティングの前にちょっと一勝負することにしたから』
桃井『え?』
驚き固まるさつきをすり抜け急いで学校へと戻った