第8章 衝突
その日は、私と白河君以外の噂も立ち始めていた。
どうやら下級生が、新しく噂の的になってしまったらしい…。
「白河君に強引に迫ったとか…」
「うわ〜1年の癖に生意気…」
どうやら白河君といた事で、こんな目に遭ってしまっているらしい…
それにしても皆、噂好きね…
まぁ会話のネタになるしね…
「名前なんだっけ?」
「確かぁ〜」
名前まで知られてるのか…
「春川…夢…だっけ?」
(――――――――っ…)
その名前に、血の気が引いた…
まさか白河君といただけで、夢ちゃんが目をつけられてしまうなんて…
自分の事に一杯で、気づかなかった…
そして部活の時。
なんとなく元気がない気がして…いや、あんな噂を聞いたから主観でそう見えてしまったのかも…
気になったから、帰る時に聞いてみた。
案の定、素直に言わなかったけれど…言う事程の目には遭ってないと思う事にした…
(まさか夢ちゃんまで、巻き込む様な事になるなんて…)
申し訳なくて、
気が沈む…
そして
丁度その日に、彼女が同級生に、呼び出しを受けていた事を、後から知った…。