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Hな女の子は嫌いですか?

第6章 噂の二人


放課後。
文芸部部室にて。
「はい!皆〜!文集作り、ちゃきちゃきと進めちゃって!」
仁王立ちした部長が、皆に向けて告げた。
「は〜〜〜い」と、どこか間の抜けた返事が返ってきた。
「ちゃんとやんなさいよ!昨年より面白いの書くのよ!」
文芸部とは思えない体育会系のノリで、ヤル気満々の部長。
「部長、なんかヤル気ですね…」
「なんか〜また賭けたんだってよ?」
「またっすか」

時々、ここの部長は他の文化部の部長達と賭けをする。何を賭けているか詳しくは知らない。噂によるとしょうもない内容らしく、巻き込まれる部員達は、いい迷惑だ。
「う〜ん…」
原稿用紙を前に、夢は悩んでいた。何を書こうかなかなか決まらない。
周りを見れば、皆、思い思いに何か書いている。
絵にしようか…短編にしようか…
前回は絵だったから、短編に挑戦しようか…とやっと踏ん切りをつけた。
その時だった。
コンコンとノック音がした。

「どうぞ〜」
と部長が、返事をした。
ガラッと扉が開いた。
「すみません。青野いますか?」

白河だった。
夢は、思わずギクリとしてしまった。
「白河君?何?」
「何?じゃないよ。先生に頼まれた仕事、忘れるなよ」
「あ…」
「へ〜?美月がそうゆうの忘れるなんて、珍しいじゃん?はっは〜ん…明日は槍が降るのか!」
「やっちゃん部長?怒りますよ?私だって、そうゆう時くらいあるんですからね?」
笑顔なのに、剣幕を感じ、思わず部長は、たじろいだ。「ちょっとからかっただけなのにぃ〜」
悔し涙を浮かべていた。
「すみません。ちょっと抜けますね」
見事にスルーされる。
「はいはい。いってら〜」

美月は白河とその場を後にした。
しんと静まる。

「ねぇねぇ。やっぱりあの二人、お似合いだよね〜」
「中学の時から付き合ってるみたいだよ〜」
「え〜そうなの?」
「同中の子が言ってたよ」

(え…)
思わず身体が固まる。冷たいものを感じる。

美月からも、白河もそんな事聞いていなかった。むしろ、否定していた。
なぜかもやもやする。

「こら!手を動かしなさい!」
「は〜い…」
「先輩、今度は何賭けたんですか〜?」
「ふっふっふっふっ…内緒」
そんなやりとりが遠くに聞こえた。
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