第5章 百合心中
休日。天気がいいので、外に出た。
夢はあれから、図書室に行きづらくなった。
いや、正しくは白河と顔を合わせづらくなった。
(ああ…どうしよう…)
いや、過ぎた事はもう、どうする事も出来ないが。
美月とも顔を合わせづらく思っていたが、部活で会った時、美月は普段通りだった。
(美月先輩は、普通だったな…)
あの時の、美月を思い出すと顔が赤くなるのを感じる。
(今日は、本屋行って…あそこのカフェ行こうかな)
これから行くカフェを思い浮かべ、ウキウキしながら書店に入った。
(あ…!やっと見つけた!)
探してた新刊を手に取る。
その時…
「あら…」
聞き慣れた声がした。
「あ…」
そこに居たのは…
「美月先輩…」
美月だった。