第7章 双子の相手【宮 侑・宮 治】
*宿直室*
ちょっとオッサン臭い部屋に入り、
「〇〇シャワーこっちやで!」
って治は脱衣所まで案内して
中入って
バタンと扉閉めよった
「おい!こら!何しとんねん!」
ツッコミながら
追いかけて
ガチャと扉を開けると
狭い部屋で
身の危険を感じて
縮こまる〇〇。
汗マークが
見えそうな勢いで
焦っとるのが
とてつもなく可愛ええ。
ほんで、今にも〇〇を
食うてまうんちゃうか?
っていう猛獣みたいな目ぇした治。
俺は治の首根っこを掴んで
引き剥がし、
扉の方にやる。
「コラ治!
〇〇は風呂入んねん
出ていけや!」
注意したのに
「お前、〇〇の裸見たないんか?」
と真顔で食い下がる。
『…///汗』
〇〇の頬が少し赤らんだ気がする。
おれは治の言葉に
「見たいわ!」
と白状したが
『!!…////』
「けど、がまんせぇ!」
と理性をなんとか働かせた
目の前でギャーギャー言う俺らを見て
クスクス…と笑う声がする
ピタッと止まる空気。
〇〇がやっと笑ってくれた。
俺はちょっとホッとして
「良かった…ちょっと元気出た?」
と赤く腫れてない方の
頬を少し撫でた
すると
『んっ……
お陰様で…ありがとう…//』
って微笑んだ。
(んっ、てかわい!)
『でも……』
「でも?」
『2人とも出てって!』
グイッと背中を押されて
バタンと締め出される。
宿直室のちゃぶ台囲んで
座布団の上に腰かける。
「んっ、て言うたな」
治がポーっとした顔で
言うてくるから
「あぁ…めちゃくちゃ可愛かったな」
って、俺もポーってした。
暫くすると
「着替えこれしか無かったわ!」
と、先生がドタドタと入ってくる
あとはドライヤーとかアイロンとか
絶対没収箱から取ってきたやろ?
ってものがどっさり
ほんで、それもって
脱衣所に入る。
「アンタら入ったらアカンで!」
って言い残して
バタンて閉める先生。
「「あーい」」
でも気になる…
ので、脱衣所の扉に耳をつけて
盗聴する。