第6章 ゲスの極み【天童 覚】
「はぁ…
俺、センセーのこと心配だわァ…」
先に静寂を破ったのは
天童くんだった。
(え?…さっきのこともあるし…
可愛い先生が心配的な?//)
『え、?
な、なにが…?//』
大袈裟に
心配そうな表情をする天童くんに
頬を熱くして聞き返してみると…
「俺たちみたいに若くないし?
健康的な意味で…し・ん・ぱ・い♡」
意地悪い笑顔で
そういう天童くんの語尾には
ハートが見える。
"若くない"という言葉が
頭の中で木霊しまくって
思考が一時停止する。
誰が"若くない"…ですって?
私があからさまに
ムッとするのと同時に
「だからさぁ…」
と発言を続ける
『…?』
「俺と
体力づくり、しよっか?♡」
満面の笑みの天童くん。
『なっ!?//』
不意打ちに驚く私と
ガシッ
ちゃっかり
私の腕を掴む天童くん
そして彼が今朝寝ていた
ベッドに押し倒される。
ギシッ
ベッドが軋む音が
やけに響く
「意外と抵抗しないんだね〜…」
なんて言われて
やっと、我に返る
『いやっ!
さっきは助けてくれたのに!』
ドンッと胸の辺りを押し返すが、
男の子の力には勝てそうにない。
あと…猪谷先生の時みたいな
拒否反応が出てくれない…
「〇〇ちゃんが
煽るのがイケナイ…」
耳元で囁かれると
子宮が疼く…
更にギュッと体を押し返す私の手を掴み
絡ませてきて、恋人繋ぎになる。
『あ、煽ってなんか…!//』
口答えしようとすると
チュゥ
と唇が重なった
『んんっ…//』
「いのせんは?…」
突然の述語のない質問に
『…?』
急に何?って顔で返す。
「いのせんのキス気持ちかった?」
『んなっ!
なわけ…んんっ!!』
ふざけた質問に
ちょっと怒ると
またキスが降ってくる。
もう…!
なんなの!?