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[R18]ハイキュー!!(裏短編集)

第6章 ゲスの極み【天童 覚】



『んーっ!』

手を伸ばして
棚と壁の間に見えている包帯を
取ろうとする

(あと少し…)

というところで

パチッ

目の前が真っ暗になる。

『っ!?!?』

え、なになに!?
怖い怖い怖い…

私は何が起こったのか分からず身構える

ひとまず包帯のことは
忘れて

振り返ると…

暗闇の中に
人の気配を感じる。

余計に怖い…

『だっ、だれ?』

「…□□先生…」

と、聞き覚えのある声がした。

その声は…
と、パッと携帯のライト機能で
顔を照らすと

『い、猪谷先生……
どっ、どうされたんですか?』

古文の猪谷先生がいた。

何だか様子がおかしい気がするが
普段通り話してみる…

『びっくりさせないでくださ…』

ガシッ…

話の途中で携帯を持った手を
強い力で掴まれ、

コン…カラカラ…

と、落としてしまう。

また暗闇に戻ってしまった。

月が出てきたのか
窓から月明かりが差し込み…

目が慣れてきたこともあり、
少しずつ周りが見えるようになってきた。

『は、離してっ…
先生…なにをっ!?』

先生の変わりように驚いて
睨みつけると

「□□先生…いや、〇〇さん…
私は貴女が好きです…」

『へっ!?』

思いがけないセリフに冷や汗が出る

ジリジリと詰め寄ってくる先生を
避けようと後ずさりするも…

ドンと齋藤先生の机に
ぶつかり、行き止まってしまう。

「一目見た時から…
こうしたかった…」

そう言って
普段の真面目な雰囲気とは
打って変わってギラついた目で
こちらを見てきたかと思うと

『いやっ…やめっ…んっ』

グイッと力強く腕を引かれ、
吸い付くようにしてキスされる。

そして…
机の上に腰掛けるような状態になり、
逃げ場を失った。

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