第6章 ゲスの極み【天童 覚】
そ、そうだわ。
きっと勉強と部活の忙しさで
頭がおかしくなってるのよ。
ここは白鳥沢学園高校。
たとえ生徒たちが受験やらなんやらの
ストレスで狂っていても…
受け入れて悩みを聞いてあげるのが私の仕事!
私は妙に納得し
『さ、貴女たちは
隣のベッド2つ使いなさい。』
と、天童くんが寝ている
ベッドの隣を指さす
「え〜!?先生!
こんなケダモノの横に寝かせんの〜?」
2人がげんなりとして
私の方を見つめる
「だーれがケダモノだ!(ꐦ°᷄д°᷅)」
舌を突き出して
中指をたてる天童くん。
「俺はセンセーみたいな
上品な女の子を食うのが趣味なんだよっ!」
負けじと女生徒も
「さっきの女バスの
ミサトでしょ!?
どこが上品なんだよ!バーカ(;`O´)o」
と、応戦。
(てか、私の存在は無視なの?
ねぇ?)
指を指したままの私を他所に
ギャーギャーと騒ぐ3人の生徒
私は耐えられなくなり…
『元気ならもう出てって!!!』
と言い放って
外に放り出し
ピシャッと扉を閉めた。
(まったく!もう!)
「あーあ…
君たちのせいで
センセーに嫌われちゃったーー」
「なっ!
天童くんのせいでしょ!?」
扉の向こうで
まだ元気な声がするが、
私は自分の机の前に腰掛けて
溜まっている仕事に手をつけた。