第8章 風邪【佐久早 聖臣】
*〇〇side*
『き…ょ…』
「〇〇…大丈夫か…?」
上から声が降ってきて
驚いて起き上がった。
『き!きよおみ!?』
こんな時に限って
マスクをつけてない彼。
『マ、マスクつけないと…』
風邪うつるよ…
と言おうとした瞬間
ちゅ…
キスが降ってきた。
私は初めてのキスに
驚きを隠せない
『んっ…!???///』
急になんだろう…怖い。
「悪いけど、
君を手放すことは出来ない。」
寝起きにファーストキスを奪われた挙句
よく分からないことを言われ、
パンクする頭。
『ど、どういう…?』
そんな私を他所に
ギュウと抱きしめられる。
風邪ひいたから?
優しくしてくれてる?
なんで?
『…や、優しくしないで…
風邪ひいた時に限って優しいなんて
ひどいよ……//』
グイッと体を押しのけ
彼の抱擁を拒む。
「〇〇…俺を捨てないでくれ。
じゃないと…お前に酷いことしそうだ…」
そう言って、拒否する腕を掴んで
ベットに縫い付けられ、
体を押し倒される。
スルっと聖臣のゴツゴツした手が
服の中に入ってくる。
(こ、こんなタイミング!??)
って思いつつも反応してしまう体。
『あっ、…//
ダメ、聖臣…っ//』
「何故だ…なぜ拒む…」
いつもと変わらない無表情で
スル…と、お腹から背中に回る掌。
そしてパチッとブラのホックを外される。
『だって、風邪うつっちゃ…あっ//』
「別にいい…
お前が誰かのものになるくらいなら…
いっそここで壊してやる…」
『壊す…って!?
ああっ!!!?///』
物騒なことを言った直後に
聖臣は私に覆いかぶさって
乳首を口に含んだ。
「敏感だな…
初めてじゃないのか?」
舌全体で柔らかく舐めまわしたり、
吸ったりして
緩急をつけて弄ってくる。
『あっ、は、初めて…っ///』
「その割に…
感度が良すぎやしないか?」
私は初めての感覚に
ビクビクと身体を震わせ
彼の行為を受け入れた。
それでも、
彼がなぜこんなことをするのか分からず
頭の中は混乱していた。