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[R18]ハイキュー!!(裏短編集)

第8章 風邪【佐久早 聖臣】



*聖臣side*

彼女からLINEが来ていた。
《今日風邪引いたから会えない。
ごめんね。》

…俺は寂しくなった。

風邪を引いたから会えない?
彼氏なのに?
それとも、
あの時一緒にいた男と一緒にいたいから?

俺はそのLINEをみて悶々と考えた。

数ヶ月前、偶然彼女と
夜ご飯の店が一緒になった。

御手洗から出て
ふと店の入口の方にある
テーブル席をみると
俺の彼女が男と2人で、
楽しそうにご飯を食べていた。

次の御手洗のタイミングには
彼女らは居なくなっていた。

(どこに行ったんだろう…)

嫌な想像ばかりが頭を支配する。

彼女には触れてこなかった。
これは、彼女を汚いと思ってるからじゃない。
俺なんかが彼女を汚したくないと思ったから。

でも、彼女は俺以外を選んだのか?

最近彼女が冷たい気がする。

浮気?
そう考えたら
足が勝手に彼女の家に向かっていた。

ガチャ…

合鍵で中に入ると
シンとしたリビングに
普段口にしないようなゼリーやスープの入ったレジ袋があった。
飲みかけのコーヒーもある。
しかも、来客用のカップだ。

誰か見舞いに来たのか?

そして、寝室ですやすやと眠る彼女。

『…き…ょ…』

ベッドに腰掛けて顔をのぞき込むと
目に涙を浮かべて俺の名を呼ぶ。

愛おしくてつい…

「〇〇…」と呼びかけてしまった。


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