第7章 セシル×アイドル
キラキラと光るライト
心を満たす音
ふわふわと浮かぶ気持ち
私の彼氏は愛島セシルくん。
セシルくんは
そんな素敵な場所でお仕事をする
アイドル。
私は一ファンとして
セシルくんに内緒でいつも
ライブを見に来ていた。
けど、今日はちょっと違う。
セシルくんが
いつもしてるネックレスを忘れてたから
届けてあげなくちゃ
いけない。
私はライブが始まって
から少しして席を外した。
本当は始まる前に
楽屋行きたかったけど、
何せ今日は人の数が違う。
席移動だけで一苦労だったから。
セシルくん見えないのは辛いけど、
セシルくんが困ってたらいけないし、
そう思って、
staff onlyの扉をさっと開いて
奥に進んでいく。
堂々としてたら
バレないもんだなー、
なんて思ってたら、
やっぱり
楽屋前にはSPらしき人達。
怖いけど、一応話しかけてみる
『あのぅ……
STARISHの楽屋はこちらですか?』
言うまでもないけど。
「すいませんが、
お名前は?」
『□□です、
□□ ○○です…』
知らないと思いますけど。
どうしようか悩んでいると
「すいませんが、
お戻りいただけますか?」
だって。
そうだよね、
せめてネックレスだけでもと
SPの一人にいってみるけど、
聞く耳を持ってくれない。
なんとか交渉していると、
ガチャ…と
楽屋から誰か出てくる。
「あの…大丈夫ですか…って、
○○ちゃん!?」
その人は
STARISHの歌の作曲をしている
七海 春歌さんだった。
『春歌さぁん…!!!!』
よかったぁぁあっ!!