第34章 真斗×ウェディングドレス
ソファに案内されて
○○さんが
淹れてくれるコーヒーを待つ。
コト…
とコーヒーを置いてから
俺の横に座る○○さん。
前はあんなにぴったりくっついていたのに、
今日はなんだかぎこちない。
「手紙…
ありがとうございました。」
一瞬ビクッとしたが
『あ、…うん。』
と、返事が返ってくる。
「○○さん…
俺は何でもいいんです。
貴方のそばに居られるなら。」
気まずそうにする
○○さんに、俺の決意をぶつける。
すると、○○さんは…
『はぁ…
分かってる…
そうだよね…』
と、ため息をついて
観念したような表情になった。
「…その…
俺は…○○さんの…
あ、愛人…てことですよね。//」
愛人になれたことすら嬉しくて
少し照れてしまう。
『うん、…そう。
あ〜…
私、どれだけ真斗くんに
道を外させれば気がすむんだろう…』
でも、○○さんは
少し気が乗らない様子。
当然だ。
曲がりなりにも
俺たちは家庭教師と生徒だったわけで、
先生をしていた頃の○○さんは
どこか一線を引いたような感じがあった。
今は…
ちゃんと横に並んでる。
「○○さん…
今までは○○さんに
無理やり教えられたことばかりですが
今回はちゃんと自分の意思で
ここにいるんです。
先生のせいじゃない。」
俺は彼女の手を握り…
そっと抱きしめた。
『っ、…///
うん、…
そうだね…//』
ギュッと抱きしめ返され、
胸のあたりがきゅーっとしまる。
(やっと、幸せな気持ちだ…)