第13章 音也×保健室の先生
「どうして、俺のこと
そんなに思ってくれるの?
ねぇ?、教えて。」
俺の瞳は先生の瞳を
もう逃がさない。
『っ、…それは…、
その…
…』
「先生…、俺、
ずっと先生のこと
大好きだよ?
忘れたりしない。
他の子に目移りしない。」
『……』
「ねぇ、先生。」
『で、でもっ、
でもっ!!!』
また先生の目から涙が
溢れる。
「ちゃんと言って、先生。
正直な気持ち…」
ギュッと掴む手に力を入れると
先生も俺の手を押さえる手に
力を込める。
『っ……
こんなの、っ
ダメだって
分かってるんです……っ…
でも…っ、
心が、全然、言うこと…
聞いてくれな…ッ…ぃ…』
観念したように
ポロポロと本当の気持ちを
溢していく先生。
『私が…っ、
流されるわけには…』
「先生…俺…
先生を幸せにするから…」
ギューーッ
我慢していた
感情を一気に溢れさせる俺。
だって、この人
可愛すぎる。
『ふぇっ…!?////』
年齢も
生徒と先生っていう関係も
アイドルの卵だってことも
全部全部理解した上で
先生のこと
好きになっちゃったんだから。
すると、
ギュッと俺の背中に手を回して
『一十木さんの
分からず屋…っ、
もう……
こんなに、
こんなに、
好きになっちゃったよ…ぉっ…//』
俺の肩に顔を埋めてまた
涙を流す。
「先生……//
ごめんね…こんなに泣かせちゃって…」