第18章 　アルマトラン

助けて・・・。






・・誰・・・？私を呼ぶのは・・・。






お願い、ママ達を助けて・・・！！








・・・あぁ、起きなくちゃ・・。























マリア「・・・ん・・。」
「！マリア様！！目が覚めた！？」
マリア「・・・テス？」
テス「マリア様、お願い・・・！！パパとママを助けて！！！」
マリア「・・・え・・？」
テス「ママ達・・・シバ様とソロモン様達相手に戦ってるんだ！！！止めて！！」
マリア「ファーラン・・・！！」


マリアはベッドから飛び降りるが、ずっと眠っていたために筋肉が衰え、地面に座り込んでしまった。



テス「マリア様・・・！！」
マリア「何で・・・何で動かないの・・っ！！！」





「やっと見つけた。マリア。」



マリア「・・・アルバ・・。」
アルバ「今目が覚めたのかぃ？かわいそうに・・・。もう少し眠っていれば、全てが終わってたのに。」
マリア「アルバ・・・ソロモンを、裏切ったの？」
アルバ「傲慢な王は散らなければならないのよ、マリア。」
マリア「ソロモンは傲慢なんかじゃない！！」


地面に座り込むマリアに視線を合わせるアルバ。



アルバ「マリア、私達はマリアを殺すつもりなんてないわ。」
マリア「・・・！？」
アルバ「貴女は、魔導士たちの家族を守ってくれた。“アレ”は歴史とは違った。マリアには、歴史を変える力がある！」


マリアの腕をぐいっと引っ張るアルバ。


マリア「いっ・・・！」
アルバ「貴女はこちら側に来るべき存在よ、マリア。ソロモンじゃなく、貴女が神になるべきなのよ！！！」
マリア「わ、たしは・・・神なんかじゃない！！」
アルバ「貴女だから、私はあのお方と一緒になる事を許しているのよ？シバやウーゴなんかじゃ許さない。」
マリア「アルバ・・・？ねぇ、どうしたの？ルフが黒いよ？」
アルバ「ダビデの言う通りだわ・・・。」







“貴女は殺さない。”