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落ちた一雫

第18章  アルマトラン











マリア「・・・そう、私がいない間に自治区でそんな事が・・。」
アルバ「それからさ、ソロモンがシバを受け入れたのは。」
マリア「良かった。これで私若い間に甥か姪を見れるのね。」
アルバ「はははっ!!そうだね。」



シバ「マリア!!何処行ってたの?随分長いこと見てなかったけど。おかえり!!」
マリア「ただいま。赤獅子のところに3か月ほどね。」
シバ「・・・え、赤獅子!?あの、魔法が効かない!?」
アルバ「マリアは赤獅子の言葉がわかる唯一の人間でね。たまにそこに出かけてるんだ。」
マリア「今回は薬草貰っちゃった。」
ソロモン「マリア、後で手合せ頼む。」
マリア「はーい。」


ソロモンはマリアにそう告げるとスタスタとどこかへ行ってしまった。



シバ「・・・。」
マリア「・・・?どうしたの、シバ。」
シバ「ううん。なんでもないの。」























マリア「・・・なぁに、ソロモン。」
ソロモン「・・マリア。」


ぎゅうっとマリアを抱きしめるソロモン。

マリア「・・・また、像でも見つけた?」
ソロモン「・・・。」
マリア「大丈夫。大丈夫よ、ソロモン。貴方は人間。魔法を使えるただの人間よ。神になんてなれっこないんだから。」


ソロモンの背中をあやすようにぽんぽん、と優しく叩くマリア。


マリア「貴方は私のお兄ちゃん。神様でも王様でもないよ。」
ソロモン「・・・あぁ・・。」
マリア「私が間違ってると思ったら遠慮なく怒るもの。大丈夫よ。」
ソロモン「・・悪い。」
マリア「気にしないで。私は貴方の妹なんだから。」







部屋の扉の向こうに誰かがいるなんて、ソロモンは気付かなかった。





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