第13章 第61迷宮ザガン
モルジアナSide―――――――――
させない・・・アラジンやアリババさん、白龍さんに手は出させない・・!!
「・・・あらぁ?何、まだ立つの?」
モル「私はまだ・・・戦える!!」
でも、足を掴まれて身動きが取れなくなってしまった。
勢いよくお腹に当てられる拳。
モル「ぐっ・・・!!」
「あらやだ、赤ちゃん産めなくなっちゃうわね。・・・まぁいいわ。」
“さようなら。”
私は・・・こんなところで終わってしまうのでしょうか・・。もっと、アラジンやアリババさん達と旅をしたいのに・・。
思わず目をぎゅっと閉じたモルジアナ。
しかし、衝撃は来る事なく誰かに抱き留められた。
恐る恐る目を開けてみれば、そこには口元を包帯で隠した男の人がいた。
モル「あ、なたは・・・。」
「あら?新手??でも残念ね。他にも腕はあるのよ。」
そういって他の腕をアリババとアラジンに伸ばし、捕まえようとするズルムッド。
しかし、その2本の腕は切り刻まれて地面に落ちた。
ズル「・・・あらぁ?」
「この子らに手、出さないでくれない?迷宮で随分と頑張ったみたいだから。」
モル「・・・レイ・・さん・・・?」
レイ「遅くなってごめんね、モルジアナさん。」
モル「ど、うして・・・。」
レイ「帰る途中でアル・サーメンの襲撃にあったから戻って来たの。・・・ちょっと遅かったけど。」
「レイー、怒りが隠せてないぞー?」
レイ「分かってる。」
「・・・ゆっくり休め、モルジアナ殿。」
その言葉を聞いて、私の意識は深く沈んでいった・・・。