第12章 第60迷宮ヴァプラ
ジャ「・・・え?」
ヴァ「初めから王を目指すような輩など、この迷宮に入れるわけなかろう。」
レイ「・・・ママがいいんだね。」
ヴァ「・・・はい。」
レイ「うん。わかった。これから宜しくね。」
ヴァ「もちろんですとも、姫君。」
レイ「ありがとう。」
ジャ「・・・姫君・・?」
レイ「・・・ママ、お願いがあるの。」
ヴァ「我が主。我からもだ。」
ジャ「え、あ、はい。」
レイ「ママが攻略主だって事、お父さんには言わないで。」
ジャ「・・・?どうしてですか?」
レイ「言わないで。お願い。」
ジャ「・・・分かりました。・・それで、ヴァプラの願いとは?」
ヴァ「私が彼女を姫君と呼ぶ事は他言無用で頼む。」
ジャ「・・・理由は、聞いても構いませんか?」
ヴァ「我の口からは言えない。」
ジャ「・・・そうですか。わかりました。肝に銘じておきます。」
レイ「!ママありがと!!」
ジャ「いえいえ。・・・しかしレイ、シンにずっと金属器を隠し続けるのは難しいかと思うのですが・・。眷属器も使えないようですし。」
ヴァ「その点に至っては問題ない。バアルとは話をしておく。」
ジャ「・・・そんな事が可能なのですか!?」
ヴァ「普段使う分にはバアルの能力を使えるようにしておこう。」
レイ「・・・しばらくはバレなさそうだね。」
ジャ「・・・そうですね。(微笑」
蓮「レイー!こっち詰め込み終わったぞー。」
雄「レイ、全部ひっくるめて良かったのか?」
レイ「うん。ありがと!!」
ジャ「!財源!!!」
蓮と雄により、財宝はすでに袋に詰め込まれていた。
レイ「財源も確保出来たし、帰ろうか。ヴァプラ、扉。」
ヴァ「かしこまりました、姫君。」
そうして、ヴァプラはジャーファルの双鏢に宿り、レイ達はフワフワの迷宮を攻略したのだった。