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落ちた一雫

第7章  白い闇







ジャ「・・・部屋から出てこない?」
侍女1「はい。ここ数日、布団からも出てこられなくて・・・。」





ジャーファルがそう報告を受けたのはレイが目覚めてから1週間経った頃の事。ここ数日は書類が溜まりに溜まっていたせいでジャーファルはろくに寝てもいない。レイにも会っていない。







ジャ「・・・原因は、わかりますか?」
侍女1「申し訳ありません。そこまでは・・・。」


ジャ「・・・わかりました。シンは?様子を見に行かれたりしますか?」
侍女1「何かと理由をつけてお部屋の前には来られるんですけどね、何分来られる回数が多いので朝に一度お部屋に入られるように武官にお願いしてあります。」
ジャ「わかりました。部屋から脱走したのが判明したらレイの部屋の前に行けば捕まえられるんですね。」










レイは誰とも顔を合わさないらしい。布団をずっと被ったままだけど、どうやら部屋に誰かいる時は起きているそうだ。

ジャ「・・・すみません、今日は上がってもいいでしょうか?」
「「「全然!!むしろ今から上がって下さいジャーファル様!!!」」」







文官にそう懇願されるジャーファル。実はすでに5徹目である。






























終業の鐘が鳴ってから1刻ほど経った頃、ジャーファルはレイの部屋の前にいた。



コンコンッとノックしてから部屋に入る。


ジャ「レイ・・・?起きてますか?」






ジャーファルが部屋の中を見渡すもレイは部屋にいる気配がない。それに気付いたジャーファルは慌てて外の武官に報告しようと思ったが


部屋の上・・レイの部屋は最上階にあるため、屋根上になるが人の気配をジャーファルは感じた。









窓から屋根上に上がってみれば、そこにはどっしりと座ったマスルールと、膝の上で抱えられるようにして眠っているレイがいた。


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