第22章 心
「レイちゃん・・・!!」
軍議が終わり、廊下を歩いていたレイにかけられた高い声。
レイ「・・あぁ、紅玉。なに?」
紅玉「わ、私は・・どうしてもお留守番なのぉ・・・?」
レイ「うん。」
紅玉「・・私は・・・戦えないのねぇ・・・。」
レイ「紅玉、いい?」
紅玉「・・・なぁに??」
レイ「戦場で戦う事だけが、“戦う”という事ではないのよ。」
紅玉「・・・?」
レイ「紅玉はまだまだ若いんだし、生き急ぐ必要はないよ。」
紅玉「で、でも・・・!私は戦えなくちゃここにいる意味がないのよ!!」
レイ「紅玉、そんな事を紅玉に言ったのは誰?紅玉はここにいていいのよ。戦えなくても、全然いいの。」
紅玉「でも・・・私は卑しい王女だわぁ・・。遊女であるお母様の子ですもの・・。」
レイ「紅玉は綺麗だよ。真っ直ぐで、強くて、綺麗。」
紅玉「レイちゃん・・・。」
紅玉はポロポロと泣き始めた。
レイ「紅玉、貴女は立派な王女だよ。卑しくなんてないんだから。」
紅玉「レイちゃんーーー!」
紅玉は大泣きしながらレイに抱き付いた。
レイは紅玉が落ち着くまで紅玉を抱きしめていた。