第3章 自炊担当してます。
影山「…なにボケェーっとしてた…試合中に…」
日向「あ、う、あ~~…」
うわ…飛雄ちゃん…顔が…恐い…。翔ちゃん怯えちゃってるし…。
影山「俺は知ってるぞ…。エースはかっこいいけど自分の一番の武器が囮なんて地味でかっこわるい。自分に東峰さんみたいなタッパとかパワーがあればエースになれるのに」
日向「そっそんなこと思ってない!…くも…ない……けど…」
翔ちゃん、やっぱり自分の身長とかのこと気にしてたんだ…。
影山「…エースが居るってわかってから、興味とか憧れとかの他に――嫉妬してたろ」
日向「!…」
影山「試合中に余計なこと考えてんじゃねーよ」
飛雄ちゃん、言い過ぎなんじゃ…。
潔子「これも、日向自身の問題だから…見守ってあげるのが一番だよ」
『潔子さん…そうですよね…』
私なんかが変に口出ししちゃったら、せっかく成長しようとしてるかもしれない翔ちゃんの邪魔をしてしまうかもしれない。
潔子「邪魔だからって言う意味じゃなくて、遠くから見守ってあげて支えてあげるんだよ」
『遠くから見守って支えてあげる…』
潔子「マネージャーって選手に介入しすぎてもいけないし、放っておくのもダメ。難しいところだけど、こうやって遠くからちゃんと見守ってあげるのが一番なのかなって私は思ってるの」
潔子「選手がツラそうにしてたら、気分が変えられるように話しかけてあげたりとか。介入しすぎず放って置かずって感じ」
『なるほど…』
私が今まで、邪魔になるだろうからこの話には入らないようにしよう、とか思ってたのは間違いだったのか…。あくまで、遠くから見守る、見守っていてツラそうだったら気分転換をさせてあげる…。
『潔子さん、ありがとうございます。私、今まで間違ってました』
潔子「間違ってはないと思うよ?ずっと気にかけてあげてたんだから、見守ってあげてたのと同じだよ」
潔子さんはそう言ってくれるけど、本当に出来てたのかな…。
潔子「大丈夫、東峰達のことずっと心配して、それに目が腫れるぐらい泣いてあげたんだから。それで十分だよ」
『…ハイ』
潔子「日向のこと、見守ってあげよ?」
『ハイ…!』