第1章 マネさんしてます。
………試合が始まって順調に進んでるのはいいんだよ。
田中「ッシャアアアアア!!シャーッ!!」
『うるっさい!!脱ぐな馬鹿!!』
…田中の奴、気持ち良くアタック決まったらいちいち奇声発して脱ぎやがって!!私だけじゃなくて潔子さんも見てるんだから!
と、思ってチラリと潔子さんの方を見てみると。
『見てさえなかった』
縁下「なんか田中が可哀想になってくるな」
縁下も私と同じこと考えてたのね。
『というか、日向君ジャンプすごく高い…』
菅原「な~。小っちゃいとは思ってたけど、あんだけ飛べるんだったら関係ないよな」
『あと影山君のサーブもすごい』
菅原「な~」
『でも!何と言っても!大地さんのレシーブ!かっこい~!!』
菅原「瑠璃ってアタックよりもレシーブの時の方が興奮してるよな」
『興奮て…してますけど』
興奮って言い方じゃなくて、盛り上がるとかさぁ…。
菅原「普通なら点決まった方が女子は喜ぶんじゃねーの?」
え、なんか今、私は女子じゃないって遠回しで言われた?いや、結構直接的だった?
『そ、そりゃ私も女子ですから点入ったら嬉しいですけど…でもやっぱり、それ取っちゃうの!?すご~い!!って言う方が興奮します!』
菅原「ふ~ん。興奮ねぇ」
いや、菅原さんから興奮って言い出したんですよ?
菅原「レシーブって言ったら縁下もだな!」
縁下「え?」
菅原「大地もいいけど、縁下のレシーブにも注目しとかないとな!」
『そうですね!縁下のレシーブ興奮したいです!』
縁下「……」
菅原「縁下頑張れ!」
縁下「スガさん、鬼…」
菅原「俺も瑠璃に興奮してもらいたいな~」
『え、興奮って言われても…』
菅原「俺もレシーブ頑張ろ~っと!」
『え…?』
縁下「俺も…興奮してもらえるように頑張ろっかな」
『うん…?』
えと、私を興奮させて一体何が楽しいのでしょうか?
菅原さんはニコニコだし、縁下はなんかモジモジしてるし。
…え?