第1章 マネさんしてます。
澤村「おーい!清水に瑠璃!ちょっとこっち来てくれ!」
『はーい!』
部活もそろそろ終わりという頃、潔子さんと私は大地さんに呼ばれたので仕事をとりあえず中断して早速大地さんの元へ……。
澤村「月島に山口!まだマネを紹介してなかったから紹介するな。こっちが三年の清水だ。そんでこっちが二年の瑠璃だ。あ、苗字は斎藤」
潔子「よろしく」
月島「月島です、よろしくお願いしまーす」
山口「山口です!よろしくお願いします!」
『月島君に山口君、よろしくね!斎藤です!』
澤村「いいのか?下の名前じゃなくて」
『え、あ、まぁ……わ、私も先輩になったんですし……!』
澤村「去年はあんなにこだわってたのに」
そう、私は下の名前で呼んでもらう事にこだわっていた。
何故かと言うと……。
ありきたりな苗字すぎるから、クラスに苗字が同じ人がいて授業の時当てられて返事しても私じゃなかった……っていう恥ずかしいことが多いから。これは田中が激しく同意してくれる。
まぁ、そんなこんなで現在進行形のトラウマをわざわざ部活でも埋めつけたくないなーっていう我儘のせいで下の名前で呼んでもらっています。部活には同じ苗字いないんだけどね!
月島「僕は別にいいですよ、瑠璃さん?」
山口「俺も瑠璃さんって呼びますよ!」
『き、君たち……良い子……!!』
下の名前で呼んでくれるデカイけど可愛い後輩に感動していたら菅原さんと田中がやって来た。
菅原「なー、俺は何で苗字呼びなのー?大地のことは下なのにさー」
田中「俺もー!俺なんてお前が下の名前呼びにこだわる理由同意してやってんだぞ!?」
『そ、そんな今更言われても……』
いやー……だって……。
『田中はみんなから田中って呼ばれてるでしょ?』
田中「う、そ、そうだな」
『菅原さんは……』
菅原「俺はスガって呼ばれてるべ?何で菅原って呼ぶの?」
『えと……なんというか……』
う……菅原さんの視線が痛い……。めっちゃ見てる……。
『最初、菅原さんって呼んじゃってからそのまま……です。変えようにも変えるタイミングが……』
菅原「え、そんなこと?」
そうですよ、そんなことです。タイミング大事なんですよ?