第4章 音駒バレー部のファンしてます。
そして、合宿最終日の5月6日、朝8時50分。音駒との試合会場である烏野総合運動公園球技場に着いた。
鵜飼「先生よ…」
武田「…ハイ」
鵜飼「俺、タバコ臭くねぇかな?湿るくらいにはファブリーズしてきたんだけど」
武田「大丈夫!ラベンダーの香りですよ!」
…なんなんだこの大人は。それに比べて大地さん達は…。
澤村「……」
無言…。やっぱり緊張してるよね…私もなんかしてるもん…。
澤村「!集合!…清水達はゆっくり来ていいからな」
そう言うと大地さんは走り出して行った。
潔子「あ…もう音駒の人来てるんだ」
と、隣で一緒に歩いていた潔子さんが呟いたので私も大地さん達が走っていった方を見ると赤いジャージを来た人たちが一列に並んでいた。
……ん?…赤いジャージ?
潔子「瑠璃ちゃん、どうかした?」
『え!?あ、いや!!音駒にもマネさんいるかな〜って思って…!』
潔子「そうだね、マネさんいたらいいね!」
…もちろんマネさんいるかどうかも気になるんだけど…あの赤いジャージって………もしかして……
「「お願いしアース!!」」
潔子「それじゃ、私たちも 体育館の中に入ろっか」
『あ、はい!』
潔子「あ、そうだった…菅原に記録用紙預けてるんだった…。瑠璃ちゃん、菅原から受け取って来てもらえる?私は先に行って準備しておくから」
『分かりました!』
菅原さんどこにいるかな〜………って!!?
『け、けけ、研磨君!?』
あ、あのプリン頭は間違いない…!絶対あの時会った研磨君だよね!?
孤爪「あ…瑠璃…」
『え!?な、なんで!?いるの!?』
孤爪「だって俺…音駒だから…」
研磨君が…音駒…?
日向「あ!瑠璃さん!!そうなんですよ!!研磨!!音駒だったんですよ!!…あっ!!だから瑠璃さんの好きな…モガッ!?」
『翔ちゃん、ちょっと黙っててね』
無理やり翔ちゃんのお喋りな口を両手で押さえ込んだら、研磨君が少しびっくりした顔をして私を見てた。
孤爪「…瑠璃、意外と横暴なんだね」
『……』
いや、いつも横暴なわけないです。今だけです。