第4章 音駒バレー部のファンしてます。
田中「…大地さんは瑠璃のこと応援するんスか?」
澤村「いいや?するわけないだろ」
『え!?』
べ、別に応援してほしいとかじゃなくって…さっきの言い方からしたら応援してくれるものだと思ってたからさ…!?
澤村「自分の恋愛は自分でしなさい」
『ご、ごもっともです…。てか!私こんなに暴露されたんですから皆さんの恋愛話も暴露してくださいよ!!?』
私だけバラされるなんてありえない…!!
澤村「さぁ、明日は待ちに待った音駒戦だからな。万全の体調で行かなきゃ行けないから今日は早めに寝るぞ〜」
「「は〜い」」
え……嘘……いや、…音駒戦のために寝るのは大事だもんね…うん…また今度聞けばいいもんね…。
『お、おやすみなさい…』
……何故か悲しくなってゴソゴソと布団に潜ると、パッと電気が消えた。
私だけバラされるなんて…酷いなぁ…なんて…。
縁下「瑠璃」
布団に潜っていたら、隣の縁下に小さな声で話しかけられた。
『なに…?』
縁下「みんな、瑠璃の前で恋愛話するのが恥ずかしかっただけだからな」
『…私だけ暴露された…私だって恥ずかしかった…』
もともと女友達にも自分の恋愛について話さない主義なのに…よりによって同じ部活の男子に聞かれるなんて…。
縁下「止めてやれなくてごめんな…。それに、みんな嫉妬してたんだよ。その瑠璃の好きな人って奴に」
『…嫉妬するわけないじゃん、どうせ趣味悪〜とか思ってたんでしょ…』
自分で言ってて悲しくなるな…。そういえば…中学の時好きになった男子も…みんなに大否定されたもんなぁ…。
縁下「落ち込むなって、そんなこと思ってもないし、瑠璃にもちゃんと好きな人が出来るんだな〜ってビックリしただけだって」
『私だってちゃんと恋愛します…』
縁下「うん、ごめんな?悪かった」
『……』
縁下「そんじゃ、おやすみ」
『おやすみ…』
おやすみって言ったら縁下が私の頭をぽんぽんって優しく撫でてくれた。
…何でかは分からないけど、縁下みたいな人を好きになればいいんだろうな〜って…思った。