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古きパートナー

第10章 知らないフリ


白川側

上風「そこまで問題を出しておいてまだフードを被るのか、よっ!」

『まあ、そう言わないでください』

いつものテニスコートで打ち合い中

彼らが学校を出たのは自分よりも遅いため簡単にバレる事はないだろう

上風「此処だけでも取ったら、どうよっ!」

『機会があれば、強風でも吹いてくれたら嬉しいんですけどね』

上風「そうは言ってもなっ!」

『...アウトです』

上風「くっそ~~!!!」

ベンチに戻って汗を拭く

さすがに昨日の降った大雨のお陰で夜は眠れなかった

頭もクラクラしているが支障はない

上風「...それ、まだ持ってたんだ」

『ああ、これですか』

鞄の中にぶら下がっているのは大切なブレスレット

白色のブレスレットが鞄の中でぶら下がっている

上風「向こうは持っていると思うのか?」

『さあ、どうでしょうか?僕はこれをくれた人に会いたいだけですから』

テニスの鞄にぶら下がっていると言う事はテニス関係の人に間違いないだろう

中学よりも以前にあった誰かから貰った大切なブレスレット

失くしたくないからこそずっと此処にぶら下げている

上風「ソイツが今でもテニスしているかな?」

『わかりませんね。会えたら良い方ですよ』

フードを取って首の後ろを拭く

上風「バレるぞ」

『寧ろバレてもいいです』

上風「...そこまで信用するんだ」

『こちらを明かした所で向こうに結びつくわけありませんから』

チャックを全て下ろし欠神をする

上風「先輩達にあってから変わったな」

『そうでしょうか?』

上風「うん。前の氷月だったらこんな所で一緒にテニスをしてくれなかったじゃん」

『そうでしたっけ?』

上風「ま、いいか」

優真の意味不明な言葉を聞きフードを深く被り直した

上風「結局被るんだ」

『僕がテニスバックを持って現れたらおかしいですから』

上風「うーん、それもそうか」

?「優真ー!」

テニスコートに向かって切原君と丸井君が走って来てた

切「あ、黒空先輩!チーッス!」

『こんにちは』

丸「今日もやるのか?」

『何か問題でもありましたか?』
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