第1章 壱
さっきの人物の事を考えながら
何をするわけでもなくぼーっと前を向いていた時。
パチン…ッ!
指を鳴らすような音がした後、
体育館の全照明がきえて真っ暗になってしまった。
(え…何??)
(きゃっ…怖いっ)
(怖っ、)
急に見えなくなった館内では
生徒、先生、来ていた一般の人の間で
ざわざわ動揺する気配が広がる訳で。
(停電かしら…??)
(えー…、じゃあこれでおわり?)
(やだー。私皆に会えると思って色々オシャレしてきたのに…(思い切り厚化粧な奥村先輩)
(…えっと…残念だねぇ…(汗をながし目をそらす))
(案外、停電して良かったかもしれんのぉ…w(停電前にみた厚化粧な顔を思い出し))
(はぁ?!何よ!あんたこそ、○○歳のクソババァでしょ!)
(なんじゃと!?わしゃ、まだ若いわいっ!)
(ちょ…!暗いんだから喧嘩しないでよ!)
などと有る所では
停電でも違ってもいつも通りな人達もいたが…(汗)。
そんなこんなで
皆が混乱、動揺する中
突然ダダダ…と何か地響きの様な音が
館内に響きわり更に皆体を縮こませる事になった。
(うわぁん!優依ちゃーん!怖いよー)
(わぁ…!悟空?こんな暗い中良く分かったな?!)
(うぅ…?優依ちゃんの匂い嗅いできただけだよ…?(涙声で首かしげる))
(…そっか…(犬だな…(汗)))
何が起きているのかわからない
恐怖に体を固まらせる事数秒。
あれほどしていた地鳴りの様な音が
急にしなくなる。次に起こる現象に
全員がますます警戒して身を固くする中。
パチン…パチン!
もう一度指を鳴らす音がしたとおもったら
停電(?)していた電気が次々と着きはじめる。
何かあると思っていた皆は
明るくなる周りについて行けず
口をあけながらポカーンとその現象をみていた。
そして、全ての明かりが元に戻り
最後に今日のゲストの為に
作られた舞台の幕が何故か自動で上がり
…
上がりきった奥にいた人物達に
間館内に割れんばかりの歓声が響きわたった―…。