第4章 4話
その日の帰り道、体調が万全じゃないため緑間くんに無理やり帰らされることになった高尾くん、そして私は一緒に帰宅することになった。
なんだかんだ言って2人きりになると昨日の事もあり私たちは自然と口数も減って行った。
高尾「なんかしんみりしちゃってごめん!!」
そういう高尾くんも表情がなんだかいつもの3倍は硬い。
私「謝んないで。だって、私は嬉しかったんだよ?」
私もうまく返す言葉がなくて100譲って出たのがこの言葉。
だけどこれが本心だった。
私たちはゆっくり駅に向かって歩き、交差点に差し掛かったところだった。
私が何と無く左側を向くと、向こうから15人ほどの高身長集団が見えていた。何と無く見覚えのあるジャージを着ている上、先頭は赤髪のその集団の中では一番低いのが前にいた。
私は確信した、どう考えても洛山だと。
私たちと彼らは同じ目的地のため私たち2人と彼らは合流が必然的だった。
高尾「あれ?山吹ちゃん。あいつってさ…」
高尾くんも気づいたようだ。
赤司「やぁ。今朝以来だね山吹」
赤司は作り笑いで軽く微笑むと私たち2人の隣に堂々と並んで駅に足を進めていた。
「あら、征ちゃんのお知り合いの方??」
そう言ったのはさっきの高身長のオネエさんだ。
私「あ、山吹かえでです。初めまして。」
「私は実渕玲央よ、どうぞよろしく!!征ちゃんのお友達かしら?」
「あぁ、レオ姉ばっかずるい!!俺は葉山小太郎!!んで、こっちの筋力ゴリラが根部屋永吉なよろしく!!」
「おっす!!」
実渕「んもうっ!!私がかえでちゃんと話してるとこでしょ、横入りしないでよ!!」
葉山「えー、いいじゃーん。」
高尾「すんません、俺ら帰宅途中なんで今日はもうこれで…」
実渕「待って!!まだ何にも話せてないじゃないもうちょっといいでじゃないー。ね、征ちゃん!それにまだ、あと20分は電車来ないのよ?」
高尾「いや、俺ら反対…」
実渕「ねっ?…征ちゃんも駄目とは言ってないからあと10分だけでもいいのよ!」
ゴリ押しの実渕さんに言われ高尾くんも強く言えず結局私たちは少し時間つぶしに話をしていた。
実渕「それで、山吹ちゃんとあなたはどういう関係なの?」
このオネエ様はキラッキラに目を輝かせて私達に目を向けた。