第4章 4話
学校に着くと余裕で一番乗りの私たち。
緑間くんと高尾くんは早速体を動かしに校庭を走りに行き、私は全軍の部の備品とスポドリ部の日誌等昨日早めに帰ってしまった分の仕事も片付けてあとは買い出しのみとなってホッと一息着いたところに他の部員達がやって来た。
宮地「よお!山吹ちゃん早いな、おはよ!!」
宮地さんに頭をぽんぽんと優しく叩かれその後に来た木村さんは朝からお裾分けに野菜をくれたりと次々に部員が体育館に姿を現し始めた。
当然マネの先輩も来ているわけだが今日はもう全ての仕事を片付けたため昨日仕事をほっぽり出した分のお叱りはないようで、一先ず安心した。
部活中、私が午前と午後とで二回買い出しに行く内の午前の際の事だった。
私は学校から近い商店街のドラッグストアに来ていた。
「昨日はあんま時間ないし知らん土地で迷うもんやからスカイツリーとソラマチ言いはったかな?そこしか回れんかってんよー」
「うちもうちも!!せやったらレギュラーの人らが連れて行ってくれはったら良かったのになー。」
はんなり関西弁の女子2人がドラッグストアで何やら買い物しているようだった。
その子達の着ているジャージにはローマ字でRAKUZANと書いてあった。
RAKUZAN→らくざん→ラクザン……洛山!!
よく考えてみれば今朝赤司が同じものを来ていたのを思い出した。
「ちょっとー、そこの女子2人。あんた達のせいで私ら出発できないんだけど!!」
急に店の入り口の方から聞こえてきた女の口調なのに声が女じゃない、もしかしたらそっち系の人?の声が聞こえて気になって商品棚の物陰からそっとその様子を伺った。
案の定、女とは思えない高身長で綺麗な顔立ちの男の人だったわけだ。
「ほらー、もう!!征ちゃんたち着いたってメール来たわよ!!」
征ちゃんってまさか赤司の事なんだろうか?
「「ほんまや!!すいません!!」」
女子2人は慌てて店から出ると何も買わずに出て行ってしまった。
私は呆気にとられてぼーっとしていたが我に返って私も急いで買い出しを済ませ店を後にした。
私は学校に戻り気になってこの近くにバスケの強豪校があったか確認した。
高尾「さぁー。…ここらで1番はうちぐらいだし。…んー。…大きい体育館ならあんだけどなー」