第4章 4話
次の日はお母さんが出て行く直前に起きた。
私はお母さんがでる二時間後に部活に行く予定だから焦らずゆっくり二度寝しようと思っていた、
母「楓早く起きなさいー!!あと、今征ちゃん来て先に朝食食べてるの。洗い物2人分よろしくねじゃあ〜!!」
私はその言葉にはっとして二度寝する気になれず目が覚めた。
ついでに完全に覚醒した。
すぐに階段を駆け下り洗面台に直行し顔を洗い髪の毛を軽く梳かして奴がいるであろうリビングにそっと顔を出した。
赤司「おはよう、お邪魔してるよ。」
朝のためか機嫌良さそうに声をかけて来た。
本人は机で何かを必死に書き、コーヒーを啜りながら私に目もくれず黙々と作業していた。
赤司「さっさと着替えてこい。みっともない格好で僕の周りをうろつくな。」
お客さんのくせに偉そうな態度をとる。
とても腹が立ちました。
私は部屋に戻りパジャマの上からパーカーを着て降りた。
私「いつまでここに居るの?」
私は朝食のパンにバターを塗ってガチガチの目玉焼きに軽く塩を振りそれをパンに乗せて食べた。
赤司「お前と同じ時間だ。」
私「8時ってこと?」
赤司「そうだ。」
時計を確認すれば今は6時半、いつもは7時過ぎに起きて慌ててご飯を食べたり用意したりするけど今日はゆっくりできる。
私「そう言えば、他の部員と行動しなくていいの?」
赤司は昨日からずっと一人だ。
それにあった時から私服でとても部活帰りだとは思えなかった。
赤司「昨日は部活動で東京に来たが完全に一日OFFだったんだ。選手達の休息、息抜きのためだろうな。僕は家に用事があったから昨日と今日は別行動をとるために顧問の先生に許可を得ていた。」
赤司は下を向いて作業をしたまま私と会話している。
私「今日は家に帰ってこないの?」
赤司「そのつもりだ。駅付近のホテルに宿泊する予定になっている。」
それだけ言うと作業を終えて時計を確認すると足元に置いてあるエナメルバッグに手を突っ込み携帯を確認した。
私も丁度朝食を食べ終わったのでお皿を流しに持っていった。
お母さんには赤司の分まで皿を洗ってと頼まれたけど肝心のお皿は既に洗われて流しには何も残っていなかった。