第4章 4話
それから降車するまではどちらも声を出さなかった。
タクシーが家の前に着くと降りる前に赤司が渡しの分もお金を払った。
赤司「じゃあな。」
私「…うん。」
何故かわからないけどこれ以上何を話した所で赤司は私を構ってくれないと思った。
それに私は男にベッタリする様なタイプではないし…
家に入ると久しぶりにみっちゃんからメールが入っていることに気づきメールボックスを開いた。
私は内容を確認し、その内容に驚いてあまり使っていないアプリを開いた。
みっちゃんからのメールの内容はこうだった。
''Twitterで話題になってるこの画像、赤司くんだよね??''
そう書いてあり、添付された画像を開けば先程駅で赤司が男に関節技をかけていた画像の写真だった。
それでTwitterを開いたわけだ。
Twitterでトレンド入りしているツイートをタッチすれば沢山のこれに関する画像が上がっていた。
ほぼ全て赤司が殴ったり関節技をかけたりだ…
なんともシュールな画像はTwitter民に受け、その上賞賛している様にも見えた。
''この人、すっごいイケメンで私惚れたー♥︎''
''こういう人に守られたい!!''
''命令口調はほんとゾクゾクした♥︎''
どうも随分気に入られているようだ。
がっつり顔は下を向いていてわからないにせよこれではプライバシーの侵害だ。
私は上から順番にその人達のアカウントを見て行こうと思いタッチした。
…だが、既にこのアカウントは凍結しておりツイートが確認出来ないと表示され仕方なく別の人をタッチした。
だが、またもや凍結している。
何回かそれを繰り返していたが上から下までどこもかしこも凍結してしまっていた。
私は諦めることにし、最後に最新でツイートされたこれに関係するのを見た。
そこには、
''プライバシーの侵害だ、人の了承もなしに勝手に画像を挙げるな。''
それ以降、新しいツイートはなく数分したらこれのトレンド入りもなくなっていた。
…何となくだが大方全部あいつがやったんだろう。
向かいの家の窓にはカーテンがしっかり中を隠していたが光が漏れ出していた。
私は暫く頬を抑えじっと向こうの部屋を透視するかの様に見つめた。