第2章 2話
私「じゃあ、2人ともお疲れー!!」
緑間「山吹もだ、ゆっくり休め。」
高尾「山吹ちゃん、また明日からもよろしくな!!」
2人は私の家の前でじゃんけんをしてからまた、家の方に向かって漕ぎ始めた。
もちろん緑間くんは荷台だ。
ブッブー
ブッブー
私の右ポケットに入れていたスマホが震えていた。
あ、高尾君にジャージ返すの忘れてた。
まぁいいか、どっちにしろ洗うつもりだったし。
スマホのロック解除をしメールを開いた。
家に入らず玄関の扉で固まってると珍しい人の声がした。
「楓遅かったのね。おかえり!!」
私「お母さんも今だよね、おかえり!!じゃあ今日、結構遅いのか。」
私の母は以前にも説明した通り仕事で忙しい日々を送っている。いつも母は朝、私が起きる前にご飯を作り5時に出勤、そして夜は日が変わるか変わらないかの瀬戸際で帰ってくる。
ちなみにうちはシングルマザーではないのだけれど、父が単身赴任で地方に行って1年に数回しか帰ってこれないため、今は2人で暮らしている。
母「そーでもないわよ。今日は母さん早かったのよねー、その代わり朝早くってご飯何も出来てないのよ。」
私「あ、私は今日外で食べてきたから大丈夫!」
母「あら本当に、参ったわ今日は久々に早く帰れたからハンバーグ作ろうかと思ったんだけど…」
私「食べる食べる食べます!!」
久々にお母さんが帰ってきた嬉しさについ、メールボックスをきちんと確認し忘れていたことに全く気がつかなかった。
といっても対した内容ではなかったわけだけど。