第2章 アブ×つわはす
つわ「ちょ、アブさんっ離してくださいよ!」
アブ「……」
つわ「ねえっ!」
アブさんは俺の腕を掴んで、人目の付きにくそうな路地裏に連れ込む。
つわ「何なんすか…んっ」
近頃流行りの壁ドンを、近頃流行りの実況者にやってもらって、しかもキスまでサービスされちゃうなんて、この世の終わりだ。
アブ「…つわはすくん」
つわ「アブさんほんと…近い…です」
アブ「逃げるってことは、やっぱりあの日のこと引きずってるんだよね?」
そうだよ、俺はあの事のせいで…あんたの顔見るとあの日のことが…
アブ「あの日俺言ったよね?つわはすくんのこと好きだって、本気だって」
つわ「っ…」
アブ「気持ち悪いなら断っていいんだよって、言ったじゃん」
そう、俺はあの日アブさんに告られた。
アブ「でもなんでっ」
つわ「……」
アブ「いつも俺から逃げようとするくせに…」
逃げようとするくせに、なんだよ…
アブ「…なんで、そんな意識してるような顔すんの?」
つわ「!!!」
意識してるような…顔…?